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計画道路が通る土地

 新しい道路が開通すると、生活が便利になって、街並みがすっきりしますね。しかし、道を造る所は畑ばかりではありません。そこに暮らす人々の家を取り壊す工事が多いのではないでしょうか。だから、都市計画道路の実現までは、長い年月を必要とするんですね。実は、私もその歴史を見てきた1人なんです。

 

これから広い道路が通るのに、そこに家を建てても大丈夫なの?

 

土地の販売図面の備考欄などに「都市計画道路」とか「第53条の申請要」と記載されたものを見かけます。つまり、「この土地の上には、一部又は全部に道路が通りますよ。」ということです。だから道路工事の時に解体しにくい鉄筋コンクリート造等の頑丈な建物は建てられません!建ててもよい構造にチェックが入るワケです。

 

「夢のマイホームを建てるのにいつか解体するくらいなら、そんな土地は買いたくない!」と誰でも思われるでしょうね。ところがちょっと待ってください。歴史を見てきた人間から一言アドバイスを!

 

私が生まれ育った街は、あの「住みたい街ランキング第1位」を獲得した吉祥寺です。(現住は千葉県のファイターズ球場近くですが・・・) 当時、家の前の道は、今では通称「吉祥寺通り」と呼ばれるメインストリートです。昭和37年7月26日に幅員16mの都市計画道路が計画決定しました。それは、私が2足歩行に自信がついたころです。

幼稚園の時には、オリンピックの聖火ランナーが走り、小、中、高、大学を卒業しても一向に道は広がらず、行き交う関東バスが道幅一杯にすれ違って行きました。 この家を売却し、しばらく経って訪ねてみると、そこには吉祥寺ぽいオシャレな陶器屋さんがありました。更に十数年経って通りかかると陶器屋さんは消え、16m道路と幾何学的な街並みが輝いていました。私はもう30代後半だったかもしれません。

 

単に計画道路が通るらしいと聞いても、「計画決定」なのか「事業決定(具体的な工事計画が立つ)」なのかがポイントです。「計画決定」が理由で土地の価格がお得になっていることもあります。ちなみに、昭和37年「計画決定」したその他の道路の中には、未だ施工率0%もあるんですよ。      スタッフ:まる

 

 

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