法務局の図面②
前回は、法務局で確認できる、登記に伴う図面に
ついてお話ししました。
その中の、②地図に準ずる図面(公図)は、実際
の土地の面積や形と大きく違っていたり、隣の土
地の境界線と矛盾していることがあります。
どうしてずれが大きいのでしょうか。
「地図に準ずる図面」の中で特にずれが大きいの
は、「種類」の欄に「土地台帳付属地図」と書か
れているものです。
ずれの原因は、作成された時期が古すぎるからです。
「公図」は、明治初期に行なわれた租税徴収のた
めの簡易な土地測量図が原型になっているといわ
れています。
当時の測量方法は原始的なもので、目測、捕捉に
頼ることもあったそうです。
その後更正がなされ、作成された地図は「更正図」
とよばれ、この「更正図」がその後の
土地台帳付属地図「公図」
となりました。
公図の「種類」の欄に、「土地台帳付属地図」と
書かれていることがあるのはこのためです。
執筆者:ちばPMA相続サポートセンター K.N
IT社会と言われるこの令和の時代に、法務局で
発行されている「地図に準ずる図面」の原型の
多くは、実際には明治時代の未熟な測量技術で
作成された「土地台帳付属地図」をそのまま使用
しているという事に驚きです。 2023.10.14
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