法務局の図面③
前回は、公図には「ずれ」がある、とお話ししました。
では、どのくらいずれているのでしょう。
国土交通省のデータでは、「全国的な公図と現況のずれの傾向」として、
●ずれが10㎝未満の精度の高い地域・・・・・5.5%
●10㎝以上1m未満のずれがある地域・・・・・42.2%
●1m以上10m未満の大きなずれがある地域・・49.8%
なんと全国の公図地域の約50%は、公図の形状と現地の形状に1m以上の大きなずれがあるという事です。
都市部では、全国的にも国土調査(地籍調査)が進んでおらず、「地図に準ずる図面」の地域が大多数を占めています。
(地図に準ずる図面の中にも、地籍調査の図面や、区画整理の図面、大規模な分譲の際の図面が基となった場合もあり、比較的現地復元性が高い図面も存在します。)
また、全国の都市部では正確な地図がある地域は20%程度と言われています。
相続による土地の売買や分筆の際、境界立会を行いますが、「地図に準ずる図面」の地域の場合、現況構造物の築造の経緯や境界標識の有無などが重要になってきます。
執筆者:ちばPMA相続サポートセンター K.N
その時になって慌てることがないように、帰省された時などに親子間で土地の境界線のお話をしておくことをお勧めします。
2023.10.21
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