借金すると相続税が下がるって本当なのか?
借金をすると相続税が安くなると専門家でも勘違いしている方がいます。
相続税が下がる3つの真っ赤なウソ
1)借金をしたら相続税が下がる→ウソです。
2)大規模修繕工事費を借入で払った方が相続税が下がる→ウソです。
3)相続税が発生する人は、繰上返済をすると相続税が上がってしまう→ウソです。
金融機関の人や、たまに士業の方でも「借金すると相続税が下がる」と真顔で間違いをいう人がいますが、一切下がらないのが本当です。
逆に金利分損をします。(損した現金分相続税が下がると言えば下がる)
借金は、相続税を下げるためにするものではなく、他資本(借入)を利用して少額の自己資金でも大きな投資ができ、レバレッジを効かせて効率よく収益率を上げるためです。
特に大規模修繕費を毎回借りるような不動産賃貸業は「大失敗」のもとですので注意して下さい。
繰り上げ返済も資金繰りに余裕があり、他に投資する予定がなければ積極的にして下さい。
普通に考えれば当然のことですが…
例として、2億の資産に対し1億借金をして1億のモノを買うと、2億+(-1億)+1億=2億と課税される純資産額は変わりませんね。
相続税を下げるポイントは借金ではなく【買うモノ】で変る!
●相続税が下がる買うモノとは…
① 不動産(土地・建物・構築物)※上限無
② 生命保険
③ 死亡退職金
④ 墓地・墓石、仏壇仏具
⑤ ゴルフ会員権
※①以外は購入する節税金額に限界がありますが、不動産のみ限界なく相続税の圧縮に貢献します。
×買っても相続税は下がらないモノ…
① 上場株・債権・投資信託・金・宝石・車・船・絵画・美術品・骨董金品
等、その他、動産物などなど
■賃貸アパート建築で相続税節税の例とは…
現金2億円を
土地1億→路線価格8,000万円→貸家建付地価格7,040万円の評価額に下がる。【8,000万円×(1−借地権割合40%×借家権割合30%×賃貸割合100%)】
建物1億→固定資産税評価額7,000千万→貸家評価額4,900万円の評価額に下がる。【7,000万円×(1−借家権割合30%×賃貸割合100%)】
土地7,040万円+建物4,900万円=約1億2,000円まで相続税を計算するもととなる価格(相続税評価額)が下がったことになります。
小規模宅地の特例が使える土地であれば、土地評価の7,040万円を更に半額に(200㎡迄)できますので、更に相続税は下がることになります。
執筆者:ちばPMA相続サポートセンター 佐藤 浩之
いかがでしたか、現金をそのまま保有していても節税にはなりません。
買うモノにより相続税を計算する評価額が圧縮され節税に繋がるというカラクリです。
借入をして不動産投資をする際のレバレッジについては、別の情報で発信してますので、お金を有効に働かせ(運用)して資産を減らさずに相続していきましょう! 2024. 1.28
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