相続対策は何を優先に何から始めたらいいのか?
相続対策と聞いて果たして何から手を付けていけばいいのか?
各種対策の難しい話はさておき、手順や優先順位など全体像を把握したいという方向けに、この記事を発信します。
●まずは「全体像を把握」してから対策へ
相続対策は50種類以上あると言われています。
その各種対策の手段を学ぶ前に自分自身の資産全体を把握すべきということです。
家族構成(法定相続人)、財産額(相続評価額)、財産構成、相続税額などがそれに当たります。
病院で診察を受けた際、医師も診察・検査をしてから薬を処方するのと同じです。
この全体把握をせずに、各種に手段(対策)だけをさも効果があるかのように勧めてくるオオカミを信じてはいけません。
●対策前の順番(鉄則)
① 必要書類の収集
↓
② 財産一覧表の作成
↓
③ 家系図の作成
↓
③ 相続税の試算
↓
④ 分割・認知症対策優先検討
↓
⑤ 相続税の納税対策・節税対策 という順番です。
財産一覧を作成せずに遺言書などを作成してしまうと、相続税が払えない、遺留分侵害で家族が争族になるなど、金銭問題に限らず、親族間トラブルの根源を作ってしまうことになりかねません。
●財産把握に必要な主な書類
・固定資産税の納税通知書又は名寄帳
・確定申告書
・生命保険の保険証券
・借入返済明細書
・有価証券の明細など
※市場価値がある財産は全て相続財産(評価対象)になりますので、上記以外の資産があれば、価格が解る書類が必要です。
●まとめ
財産一覧から相続税の試算後にやるべき対策の優先は分割対策ということです。
遺言書や家族信託、任意後見など手法は、家族の状況に応じて効果がある手段を選んで実行します。
特定の商品を売る事を目的とした業者が節税を謳って売込んでいるせいか、節税から入る方があまりにも多く見受けられ、間違った相続対策となってしまっています。
執筆者:ちばPMA相続サポートセンター 佐藤 浩之
相続対策は一度、遺言書等の対策を行ったら終了ではありません。
なぜなら資産は変動するからです。
定期的に資産と対策の棚卸をしながら、5年先、10年先の資産変動を数値で予測しながら対策をしていくのが本来の相続対策です。
窓口が〇〇で信用できるからと言って、安易に個別対策を選択しないようにしましょう。
2024. 2.25
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