賃貸物件から退去するときの流れ ⑤
賃貸物件から退去するとき、どのようなスケジュール・流れで進めたら良いのでしょうか?
今回は5回目です。
【9】退去立会い
退去立ち会いは、家具や荷物がすべて運び出された状態で行います。
引越しが終わったら、不動産会社のスタッフや貸主の立ち会いのもと、部屋の状態のチェックが行われます。立ち会いでは、設備の不具合がないか、部屋の汚れや傷の有無が確かめられます。
立ち会いは、修繕箇所があった場合、貸主と借主のどちらが修繕費用を負担するかを明確にするために行います。基本的には、入居前からあった汚れや傷は貸主、入居後に借主が付けてしまった汚れや傷は借主負担となります。
ただし、設備や壁紙などは経過年数によって負担割合が変わる場合があるため、国土交通省が定める「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」を確認しておきましょう。
入居時から付いていた傷である場合は、その旨をきちんと不動産会社に伝えることが重要です。
【10】 敷金を精算
立ち会い結果をもとに原状回復にかかる費用を算出し、貸主と借主がそれぞれ負担する割合を計算することで敷金の精算が行われます。
精算の見積もりは後日郵送され、敷金が残った場合はその残高が返金されます。
逆に、リフォーム代が必要な場合や修繕費用が高くなってしまい、敷金を超過してしまった場合は、不足分を請求されることになります。
敷金が精算できたら、退去の手続きは終了です。
【11】返却するものを用意する
鍵や備品など、退去時に返却するものは事前に準備しておくとよいでしょう。
鍵がいくつかある場合には全て返却しなければなりません。
また、エアコンや給湯器、システムキッチンなどが部屋に備わっていた場合には、取扱説明書やリモコンなども返却する必要があるため準備しておきましょう。
ここまで賃貸物件から退去する際の流れや手続き、注意点について解説してきました。
退去の際にやるべきことは多いため、直前に焦ることがないよう、計画的に進めることが重要です。
執筆者:ちばPMA相続サポートセンター S.Y
入居時には、退去のことまで気にされない場合が多いと思いますが、退去時にもめないためにも入居時の状況を記録しておくなどの工夫をしておきましょう。
2024. 6. 17
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