ISRコンサルティング管財

成年後見制度は今後どう変わる?

成年後見制度は任意後見と法定後見制度と大きく2種類あります。今回は認知症等、本人に法律行為を行う判断能力が低下した後に裁判所を経由して利用する法定後見制度に主な改正が予定されてます。

任意後見(判断能力が低下する前から予め後見人を定める)に比べ、法定後見制度は、裁判所が介在する為、親族後見など、自分達が希望する後見人を自由に選定できず、利害関係等がある場合など、裁判所の判断で士業(弁護士・司法書士等)の第三者的立場の専門家が就任され、判断能力を失った本人が亡くなるまで生涯、後見費用等が発生する仕組みの為、認知症対策や相続対策など利用者が躊躇するもの現実でした。

また、就任した後見人は本人の資産を保護する為に任命される為、資産の処分や活用などを厳しく管理、制限され、本人の為に行う必要最低限の資産消費しかできないのも現実です。

このような現状を踏まえ、ようやく国が制度改革に動き出したという訳です。今回は今後の後見制度改正の予兆を先取りした情報を皆様にお伝えします!

2026年1月27日 法務省の法制審議会において、成年後見制度を根本から見直す「要綱案」が取りまとめられたので、その概要を簡潔にマトメテお伝えします。

新成年後見制度の3つのポイント

●後見制度の利用期限を選択できる
自宅を売却するまでとか、相続遺産分割協議終了までの代理としてとか、後見制度申請時に何を目的にいつまで利用するのかを選択できることになる予定です。

●後見人に代理して貰う権限を選別できる
現行の後見人制度には「後見・保佐・補助」という判断能力の程度に応じて3種類ありましたが、「補助」一本に統合される見込みです。

不動産の売却のみ後見を利用し、他の金融財産は自分で管理するなど、目的に応じてスポット的に法律行為を代理する後見人を選定できるようになる見込みです。

●任意後見制度も変更予定
後見人を自由に選定できる任意後見制度は、後見監督人が必要でしたが、その後見監督人制度が排除され、直接、家庭裁判所が監督する仕組みが検討されています。そのことで、第三者の後見監督人への報酬がなくなり、より使いやすくなるという訳です。また、後見契約の変更や一部解除、予備の受任者を決めておくなど、契約内容の柔軟な変更も盛り込まれているようです。

現時点では草案の為、今後、国会での審議を経て法律が成立後、家庭裁判所のシステム改修などの時間を考えれば、実際に新しいルールで申し立てができるようになるのは、2027年〜2028年頃になるのではないでしょうか。

執筆者:ISRコンサルティング管財 佐藤 浩之

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