わかりやすい相続対策 ②相続財産の評価3-3
第3 財産の評価について-3
世間には不動産の評価指標が幾つも存在します。不動産会社が算出する不動産価格査定もこの各種指標によって算出されるケースも多いようです。しかし各指標の読み取り方を知らないと間違った判断をしてしまいます。では4種類の指標についてお伝えします。
土地に関する4種類の評価方法とは
別コラムでもお伝えしましたが、土地の評価は基本的に時価です。しかし時価が解りづらいので、各公共団体は次ぎの4つを指標として公表しています。
- 公示価格
毎年1月1日時点の標準価格を3月末頃に官報で公表する取引指標です。この価格は一般的に市場取引価格(時価)の9割ほどと言われています。
- 基準地価
毎年7月1日時点の標準価格を9月末頃に都道府県が公表する取引指標です。この価格も一般的に市場取引価格(時価)の9割ほどと言われています。
- 路線価格
毎年1月1日時点の路線価格を7月1日に国税庁が公表する価格です。この価格は一般的に市場取引価格(時価)の7割~8割ほどと言われています。
- 固定資産評価額
毎年1月1日時点の評価額を4月頃に市町村が公表する価格です。この価格は一般的に市場取引価格(時価)の6割~7割ほどと言われています。
このような評価水準が解れば、自宅の不動産を概算市場価格に割戻して計算することもできます。例)固定資産税評価額1,000万円÷0.7=1,428万円という具合に・・
尚、相続する資産を評価する際は、上記の3.路線価格と4.固定資産評価額を用います。用い方や見方などは、次回からのコラムでご紹介していきます。
相続支援コンサルタント 佐藤 浩之